作品タイトル
天高く
作者
大きな空の190君
作品本文
道端に黄い花が、力強く咲いていた。
固い地面を突き抜けて、それでも綺麗に咲いていた。
何処から来たのか尋ねて見ると、風に咲かれてやって来た。花は私にそう教える様に、風に靡かれた。地に根を張り、1人で踏ん張り咲く姿。私の弱さを痛感さ れた。1人で生き抜く力も持たず、私は戸惑い立ち尽くす。私を道のお供にしてくれないか。囁く私に答えぬ黄色い花。周りを見ると枯れかけた仲間達もいる。
花の命は人の一生の中で、ほんの一瞬。今出来ることを、思い残すことない様。私も花に成る。道端の黄色い花は、綿帽子に変わってた。白い頭になってはいたが、其れでも根を張り其処にいた。そよ風に揺れていたら、大きな風が咲いた時、白い綿帽子は天高く舞い上がる。白い子供達は、自分の旅を始めたのさ。私は大切な何かを忘れてる。今、自分を変える力もなく、 振るえてるだけなんだ、私の道を教えてくれないか。
飛び立つ白い子供が肩に留まる。歩くのは、自分の力じゃないと駄目だけど、タイミングなんだ。貴方はちゃんと目的地へ進んでる。恐がらず、自分を信じるのさ。私も天高く、雨に濡れても、風に吹かれても、太陽が照らしてくれても、貴方に変わりはないのさ。
勇気を持つ事に戸惑っても、私達のように天高く、そして、自分の目的地へ進んでる。天高く、天高く、天 高く。
朗読音源
朗読:シャーロック・ジェイムズ(イギリス)
作品ジャンル
詩
展示年
2024
応募部門
自由作品部門
作品説明
当時社会にて感じておりました事を詩にさせていただきました。全く、苦労はしておりませんが、ふと、懐かしく思いつつ、一筆と成りました。