昭和の悩み – デヴロスボデイ

 題 「昭和の悩み」 夕陽が沈む頃 僕たちは 砂利道を歩いていた 丘陵を200m程のくねくねした道を 登ったり下ったりして 月光の届かぬ森を 静かに歩いた なぜか森に囲まれた湖のほとりで 道は途切れていた その湖は広大な重油の塊のように見えた 月光と霧が混ざったように輝く星たちが 水面に反射して小波に もて遊ばれなければ そこには何もないように見えただろう 涼風に揺れ動く草たちは 東郷町の北方に広がる草地の草のように 暮れ色をしている 友人はその草の上に座った 僕も並んで腰をおろした しばらく時は過ぎたか? 枯れた生け花のように そこに友人の顔はあった あれから20数年 友人は 何を語ろうと したのか・・・

作品タイトル

昭和の悩み

作者

デヴロスボデイ

作品本文

題 「昭和の悩み」
夕陽が沈む頃
僕たちは 砂利道を歩いていた
丘陵を200m程のくねくねした道を
登ったり下ったりして
月光の届かぬ森を 静かに歩いた
なぜか森に囲まれた湖のほとりで
道は途切れていた
その湖は広大な重油の塊のように見えた
月光と霧が混ざったように輝く星たちが
水面に反射して小波に もて遊ばれなければ
そこには何もないように見えただろう
涼風に揺れ動く草たちは
東郷町の北方に広がる草地の草のように
暮れ色をしている
友人はその草の上に座った
僕も並んで腰をおろした
しばらく時は過ぎたか?
枯れた生け花のように
そこに友人の顔はあった
あれから20数年
友人は 何を語ろうと したのか・・・

作品ジャンル

展示年

2023

応募部門

自由作品部門

作品説明

「東郷町とは島根県の倉市の近くにある東郷池です。」近くに「はわい温泉、三朝温泉もあります。」
5.6年前に少しだけ書き留めていた詩で今回たまたま復活しました。」詩はもうかき始めて40年以上となるので苦労や悩みはなくスムーズに出来ましたね。
悩みがあるのは詩の中の主人公だけですね。
ただ最後の1コマが迷います。「未だ口をききたくないよう」
「あれから20数年、友人は何を語ろうとしたのか?・・・・」にしようと思ったが、この詩には後の方が良い

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