第3回「刑務所アート展」応募総数196点。ことばとアートのひろがり

第3回「刑務所アート展」の作品募集は、2025年1月31日をもって締め切らせていただきました。
今回は過去最多となる 196点 の作品をご応募いただきました。
第1回(133点)、第2回(135点)と回を重ねるごとに着実に広がりを見せており、出所者・受刑者をはじめとする応募作家のみなさんの「表現したい」という思いが伝わってきます。

応募は「テーマ部門」と「自由作品部門」の2本立てで実施しました。

◯ テーマ部門

  • 手紙:44点
  • お願い:50点

いずれも「誰かに伝えたい」という思いを軸にしたテーマで、多くの作品が寄せられました。

 

「あなたへ」と題された応募作品。東日本大震災を背景にした手書きの手紙。

テーマ部門① 「あなたへ」―たった一人に向けた匿名の手紙たちへの応募作品の一つ。東日本大震災で他界した「あなた」への思いが綴られています。

 

刑務所内でのトランスジェンダー当事者の処遇や相談体制の整備を訴える手書きの応募作品。

テーマ部門② 「刑務所の中からのお願い」ー刑務所の内と外のコラボレーションに向けてへの応募作品の一つ。社会で活躍するトランスジェンダー当事者に、刑事施設内でのトランスジェンダーの処遇について相談に乗ってほしいというお願いが綴られています。

日々の暮らしの中で生まれた願い、後悔、祈り。そこに込められたことばは、読む人の心にも静かに届いてきます。

◯ 自由作品部門(114点)

ジャンルごとの内訳は以下の通りです。

  • 詩:9点
  • 短歌:17点
  • 俳句:6点
  • 川柳:2点
  • エッセイ:8点
  • 絵画:44点
  • 書:11点
  • 小説:1点
  • マンガ:2点
  • その他:2点

第2回から新たに登場したマンガ部門や、久しぶりの応募があった小説部門など、ジャンルはさらに多彩に。
絵画は過去最多の47点を数え、自由部門の中でも特に存在感を放ちました。

3回目を迎えた本展では、作品数・ジャンルの広がりともに過去最大となりました。
応募者の皆さん一人ひとりの「表現したい」という気持ちが、今回の数字と多様性にあらわれています。

次回以降も、受刑者・出所者の方々が自由に、そして安心して表現できる場を目指して、ジャンルやテーマのあり方を柔軟に考え、運営を続けてまいります。

 

第3回刑務所アート展の会期は2025年5月24日(土)から6月14日(土)の3週間、会場は東京・墨田区の京島劇場です。ぜひ、作品を観にいらしてください。
第3回刑務所アート展 開催概要

 

すべての応募作品はWebサイトの「ギャラリー」ページにアーカイブしています。過去2回の応募作品に加え、今回の応募作品も順次アップしていきますので、ぜひ御覧ください。

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