受刑中に感じた事-蟹牡丹

恒例の父のバリカン夏きたる 写真見て頭を垂れる母の日か 父の日の小さき父の背中かな

作品タイトル

受刑中に感じた事

作者

蟹牡丹

作品本文

恒例の 父のバリカン 夏きたる

写真見て 頭を垂れる 母の日か

父の日の 小さき父の 背中かな

作品ジャンル

俳句

展示年

2025

応募部門

自由作品部門

作品説明

今は亡き父が夏になると バリカンを片手に 丸ボウズにしてくれた想い出を夏場の刑務所内での理髪で思い出した時の句です。

母の日の前に感謝の手紙やプレゼントの変わりとして金品を母に送り、母の日当日は日曜日のため面会が出来ず直接思いを伝えられないので、その変わりに当日は母の写真を見て頭を下げて 日頃の感謝を伝えている自身の姿を句にしたものです。

父は威厳があり、とても大きく恐いイメージしかなかったのですが毎年のように家族が送ってくれる父の日の父の写真が年々小さくなり、亡くなる前の最後の写真では祝いの席なのに後ろを向いていてその背中がどこか淋しく小さく見えた気持ちを書いたそんな句です。

私の作品をお読みいただきありがとうございました。
皆様からの感想を心よりお待ちしております。

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