横浜刑務所の中のようす(4枚1組)-D 謎の画家ディー

夏の制服を着た女性が正面を見つめて立っている。身分帳というノートを握りしめている。左右の腕から手の甲まで肌に絵と英語がある。左下に洗面所、ちりとりがある。灰色の壁にはひびがある。背景に柵のある大きな窓がある。窓の奥には満開の桜の木がある。

白色のガーゼが敷かれた木の机がある。机には湯飲み、やかん、観葉植物の枝ものが二つある。一つは水の入ったガラス瓶にさしてあり、もう一つはそのままねかせてある。机の下の棚からカギがはみ出している。机の右上にストライプの服がある。背景は灰色である。

緑色の服を着た笑顔の女性が両腕を台の上にのせている。顔の手前に「ハッピーバースディ所長様」と書かれたチョコレートプレートの乗ったケーキと緑色の帽子がある。右手に持つフォークと鼻にクリームのような白いものがある。背景の左上には非常ボタンがある。右上にはガラス窓がある。窓越しにいる看守の視線は手前の女性の様子を見ている。作者は看守の顔を画家ロックウェルに似せて描いている。

桜が見える窓、洋式トイレがある畳の部屋。綺麗にたたんだ布団の上にうずくまっている女性がある。フリースを羽織って微笑む。頭にカラスがとまっている。女性の手前にひっくり返る花瓶、水、バラ、ガーベラ、デルフィニウムがある。花瓶から稲光が出ている。

作品タイトル

横浜刑務所の中のようす(4枚1組)

作者

D 謎の画家ディー

作品ジャンル

絵画

展示年

2025

応募部門

自由作品部門

作品説明

自分の頭の中の妄想と現実を重ねてみました。
本当は、窓の外に桜なんかないし、机の中にカギもないし、看守は最も尊敬する画家ロックウェルになっています。

“横浜刑務所の中のようす(4枚1組)-D 謎の画家ディー” への1件の返信

  1. はじめまして。私も絵を見ることや美術が好きで、ロックウェルの描く人々の表情や、日常の一瞬を丁寧に切り取るまなざしに、いつも温かさを感じています。

    D 謎の画家ディー様の作品は、そうした写実とはまた違う強さを感じ素敵だと感じました。

    一見すると写実的でありながら、そこに描かれているのは明らかに現実とは違う、不思議な空気。トイレという極めて現実的な空間に、鮮やかな花や水しぶき、まるで命を宿したかのような自然のモチーフが違和感なく融合していて、まるで一つの夢の中をのぞき込んだようでした。

    モデルの方の表情にも、柔らかさと力強さが共存していて、じっと見ていると、何か語りかけてくるような感覚があります。限られた環境の中で、これほど豊かな想像力と表現力を持ち続けていらっしゃることに、敬意を感じ、場所や状況を超えて、強く響いてくるものがありました。すばらしい作品を見せていただき、本当にありがとうございました。

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