CONCEPT

「壁」を越え、「はじまり」をつくり続ける

 

はるか昔
自分の身を守ることも
明日の食事を得ることも
雨風をしのぐことも
今よりずっと難しかった時代から
洞窟に絵を描いた人がいたように
表現は、私たち人間の「はじまり」と共にありました

嬉しかったこと、悲しかったこと、怖かったこと…
自分が見聞きして、感じ、考えたことを誰かに伝えたい
その場にいなかった人とも体験を共有したい
自分よりずっと後に生まれる人にも記憶を受け継ぎたい
自分だけでなく、相手の思いも知りたい、受け取りたい、そして返したい
そんな欲求から、たくさんの表現が生まれてきました

うまく伝えられたことも、そうでないこともありました
自分が意図も想像もしていなかった、新しい反応が返ってくることもありました
ときにはすれ違い、ぶつかり合い、傷つき合うこともありました

わたしとあなたの重なりと異なり
その両面を想像し、尊重し、共に生きるすべを
私たちは表現を通して、学び合うことができます

誰かの暮らしや安全を脅かす行為ー犯罪の背景はさまざまですが
その一つには、他者への想像力を巡らせることをできなくする
閉じられた人間関係が影響していると考えられます

罪を犯し刑務所で服役する受刑者たちにとっても
また、刑務所の外で過ごす私たちにとっても
アートは、お互いを隔てるさまざまな「壁」を越え、
開かれた対話の「はじまり」をつくる手段となりえるかもしれない
そんな願いから、Prison Arts Connectionsを立ち上げました

刑務所アートについて

団体概要

Prison Arts Connections
プリズン・アーツ・コネクションズ 略称:PAC

設立:2023年12月(任意団体)
運営メンバー:風間勇助、鈴木悠平、大森かずえ、黒木萌、杉田曠機
メンバープロフィールはこちら

活動目的

刑務所で服役する受刑者たちによる芸術表現を媒介し、刑務所の内と外、被害と加害を越えた対話と回復の契機を生み出し続けること

活動内容

  • 「刑務所アート展」の企画・運営
  • 受刑者たちによるアート作品のアーカイビング
  • 受刑者たちによるアート作品を活用した商品開発・販売
  • 「刑務所とアート」に関する調査研究
  • 刑務所内外をつなぐ対話の場づくりとメディア運営