作品タイトル
世界折り鶴プロジェクト
作者
ピースチャリ
作品本文
冠省 あなたへ
私はこれまでに6回刑務所に入りました。10年前の収監中、あるサラリーマンが有休休暇で自転車世界一周した際にアフリカの水の出ない土地に井戸を掘り地元の人たちに貢献した話を本で読み、私も自転車で世界一周をしてこの著者のように何がしかの社会への恩返しがしたいと思いはじめました。以後100冊近い自転車世界旅の本を読み、私はその旅で誰もまだしたことのない奇抜な試みをして世界中の人々に共感を広め“世界平和”の為に貢献をしたくなりアイデアを練りました。然し私には何一つ取り柄と言うものがないと諦めていました。20才代の頃、象牙印鑑の訪問販売を10年程していた時に、ヤル気と根気だけでトップセールスとなり地元名古屋に家を持ち、大好きなハワイに不動産を所有した小さな成功体験を思い出しました。当時、無免許運転で服役した時、出所すると妻が失踪していて、心を病み、寂しさ故に女性をナンパしまくる人生を25年も続けてきました。大変お恥ずかしい話ですが、50代となっても、1日平均10人のべっぴんさんの電話番号(今は、LINに変わりましたが)をゲットするのが日常生活に溶け込んでました。かと言って番号を聞いた女性とすべて性的関係を結ぶわけでもなく、ほとんどの女性は、私の開く、パーティに参加してくれる客となるか、または、データだけになってしまうケースが多かったです。但し、訪販時代に培かった、知らない人の懐にスッととび込む能力は、渋谷や新宿のトップスカウトにも負けずにいました。
こんなバカなことを飽きもせずに“25年間”もやりつづけて来たのは、きっと私くらいのものでしょう。私も当所で54となり、ここで犯罪もナンパも卒業をしたいと思っております。ただ、今の日本を俯瞰してみると、マッチングアプリやSNSなどデジタルに傾きすぎて、リアルな機動力が失われつつあり、男性の草食化が進み、声かけも出来ないことで深刻な少子化に拍車がかかっている様に感じます。他方、世界では露のウクライナ侵攻に中東のイスラエル・パレスチナ紛争と云った先の見えない現状。そんな社会問題に私のこの“声かけ”の力が何がしかの役に立てないかと考えた時に、これから死ぬつもりでする自転車世界一周旅にこの声かけを組み入れて、日本は被爆国ですから、1月10人の外国人に声をかけて、(折り観を配り)平和を訴えたり、インタビューを交えたりしながら、その未知の人たちとのコミニケーション風景(ふうけい)を(17などの)ライバー又はユーチューブで世界配信をし続けて、2年程度で100ヵ国を巡り、旅の終了時には、声かけ(リアル✕SNS+各国のメディア露出)で最少目標数100万人から、うまくいけば、数千万人の友だち+ファンを創って帰国し、帰国後は、牧師と講師+動画配信を仕事に生活をしていく計画でいます。
書き忘れてしまいましたが、声をかけて仲良くなった人には、1人1人に私の折った折り鶴を差し上げていく予定でいます。名付けて世界折り鶴プロジェクトです。
今のところの予定では、最初に親日の台湾1周((環島:ホァンダオ))からスタートし、比較的ゆるい国から声かけをスタートし友だちを沢山つくっていきたいと思っています。また、同旅をプロジェクト化して、企画者をつくり、様々な企業への協賛もつのりたいと考えています。たとえば、平和の象徴折り鶴の“折り紙”や旅は基本テント泊、もしくは、カウチサーフィンで提供していただける宿となりますが、そうした“キャンプ用品”や“自転車”など。また、ピースチャリを広める為にロゴの製作にあたって頂ける、デザイン会社などです。そして、大切なのは、6回も7回も服役歴のある前科者が同プロジェクトを進行するにあたって、日本の社会では、まだまだ、前科者への差別がひがみ、やっかみで足を引っ張ろうとする勢力のことなども対策をしなければなりません。
はじめは、実績もないのと前科者なことでまったく信用もなく、マイナスからの出発となることから、協賛なども付きにくいかと存じますので、台湾のあと、ユーラシア横断後くらいに一時帰国をして、そこで改めて、実績をつくった上での協賛アプローチなども考えています。コースは今のところは、大ざっぱですが、台湾から中国に入ってユーラシア横断し、北欧などもまわってボルトカルロカみさき。そこから、アフリカ大陸に入り、モロッコから、希望みさきまでを自転車縦断します。
つぎにアラスカ・カナダから、アメリカ・南米へとアメリカ大陸を縦断します。つぎに、オーストラリア1周をして終了です。但しこのコースは今はまだ拘置所にいて、何にも調べることもできないので、国際情勢や紛争関係などによって流動的にコース変更をしていく予定です。予算は、手持ち予算200~250万円。
旅の途中で予算が尽きたら、海外で寿司を握って、一時稼ぎ旅を再開する。あるいは、クラウドファンディングなどの案もございますが、基本的には前述の資金で旅をつづける途上(ナンパ)で友だちとファンを増やし、SNSの力も貸りて、動画配信の収入などで旅資金はつなげられるようにしたいと考えています。2年程度で資金は自転車旅の先輩方の話を総合すると総額で500万から700万を見ています。
同旅(プロジェクト)にあたり、私は、この企画で資金提供を受けるつもりは、ありません。このプロジェクトを、より世界平和に導き、より良いものにしていくためにプランを一緒に考えたり、SNS戦略など、欲を言えば私の人生ブランそのものをブランディングできる人とつながり、コラボレーションできたなら幸甚です。とがった企画でなかなか難しいとは自覚はしていますが、私には、この旅を成功させる自信があります。 ただ、やはり見せ方の部分はこのプロジェクト進行上、とても大きなキーワードとなります。同旅は、これから刑が裁判で決まって、少なくとも、2年後にはなってきますが、それまでに色々な下準備をはじめたく思っております。何とぞ、ご協力を頂ける方が見つかりますように心からお祈りいたしております。
最後にもしこのコラボレーションが幸運にも実現した暁には、私は同プロジェクトに関わっていただける愛ある方々のためにも、今回を最後のけじめとして、今後一切の犯罪をしないことを誓約いたします。そして、旅の途中、つらい事の方が多いことは承知していますが、どんなに心が折れるような出来事があっても、決して同プロジェクトを最後迄あきらめずに取り組み、あなた方にきっと、関わってあげてよかった!! と感動して頂けるような結果を残したいと強い信念を持っています。そして、多様性の時代にありながら、まだまだ日本の司法システムやそれを取り巻く社会の寛容さが日本は著しく低く、刑務所を出たものが、芸能界で活躍したり、優良企業に就職したりと云ったことが不可能に近い状況にございますが、私が同プロジェクトで、アナログに1人1人とていねいに誠実に出会いを重ね、コミニケーションを深め、世界中の人たちとつながることで、海外から影響力をつけて、逆輸入し、日本でも実績をあげることで、そうした社会に一石を投じていきたく存じます。その時には、私を養って頂いたこうした施設を慰問にまわり後進の皆さんに何がしかの気付きになるようなお話をしていきたいと夢を持っております。
もし、あなたがよろしければ、一度私が未決の間に(おそらく3月迄)面会して頂けたなら幸甚です。
作品ジャンル
手紙
展示年
2025
応募部門
テーマ部門①「あなたへ」
作品説明
これまでに6回の刑務所を経験しました。10年程前に中で、自転車で世界を一周した際にアフリカで井戸を堀った人の本を読み、自転車世界一周を夢見るようになりました。100冊近い自転車旅の本を読み私はこの旅の中で誰もやったことのないナンパを取り入れたいと思いました。私は20代の頃に10年程、訪問販売をしていてトップセールスで家を買ったり、ハワイに不動産を買った時離婚を経験し、それから25年間、寂しさ故にナンパに明け暮れて、同技術を極め東京でナンパ塾やイベント会社を運営した過去があり、残りの人生で罪ほろばしの為にこの力を活かし世界平和に貢献したいと考えました。具体的には自転車で2年程かけて世界を一周しながらナンパをし、(ここでは、女性に限らず、老若男女問わず)声をかけた人に1月10人を目処に折り鶴を手渡し、世界平和へのインタビューをするという企画です。目標はユーラシア横断から入り、アフリカ縦断し南北アメリカ他オーストラリアなど100ヵ国をまわり基本はテント泊及びカウチサーフィンを使った泊まり、ナンパした人に泊めて頂くなどで、動画配信を出会った人にさせて頂き、つながるシーンを世界に配信しつづけ、最低リアル・SNS含めて100万から1000万の友だちを創るプロジェクトです。但し前科のある者が同プロシュクトを成功させるには、見せ方が非常に重要となる為、ブランディングのできる人とつながりたく同応募を決めました。