刑務所は社会から隔絶された「見えない」場所です。「刑務所アート展」では、受刑者から募集した詩や短歌、エッセイや絵画といった文芸作品を展示し、会場で作品を見た人や、事前に行われた審査会での審査員のコメントを、応募した受刑者に返すことで、刑務所の内と外との交流をつくりだすことを目的としています。
このことが受刑者にとって社会とのつながりを感じる契機となり、塀の外にいる私たちにとっても、刑務所やそこに生きる人々について想像を巡らす機会になると私たちは考えています。
この考えのもと、第2回「刑務所アート展」の東京審査会を2月16日、イグナチオ教会で開き、フォント・書・エッセイ・小説・漫画・絵画の審査を行いました。
審査員はそれぞれ、ライラ・カセムさん(フォント)、杉田曠機さん(書)、紫原明子さん(エッセイ・小説)、寺島ヒロさん(漫画)、弓指寛治さん(絵画)が務めてくださいました。合わせて135点の作品の応募があり、それぞれジャンルごとにご審査いただきました。
2月28日には関西審査会をココルームで開き、詩・川柳・短歌・俳句の審査を行いました。審査員はそれぞれ、上田假奈代さん(詩)、荒木瑞穂さん(短歌)、西川勝さん(川柳・俳句)が務めてくださいました。
受賞作品は、展示会での発表を楽しみにお待ちください。
審査会ではただ作品の審査をするだけでなく、もっと自由な表現を引き出すにはどうしたらいいか来年に向けた課題を話したりするなど、有意義な対話の時間となりました。